「寺田本家」蔵見学と発酵の里に一泊ツアーで行ってきました!


自然酒にこだわる蔵元「寺田本家」と発酵の里 神崎(こうざき)はうふふで包まれていました

 


 

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ツアー初日 酒蔵見学〜夕市見学〜懇親会

 

千葉県神崎町は、成田の隣にある人口6000人ほどの小さな町です。

近くには茨城との県境に流れる利根川があります。

訪れた蔵元「寺田本家」は、先代の著書「発酵道」を読んで興味を持ち、ツアーに参加しました。

まず訪れると、優しく穏やかな寺田優さん(現当主)と奥様の聡美さんが笑顔で出迎えてくださいました。お二人の笑顔に触れただけで、何か心がふんわりほどける感じです。

300年以上経つ蔵です。蒸米の樽が木樽です。木樽は奈良の吉野に吉野杉で作る人が高齢の為、作れなくなり、今その技術を伝承しないと存続できないとのこと。寺田本家さんでは木樽を自分達で作るということも始められています。

酒造りの工程で大事な麹を作る工程があります。ほとんどの酒蔵では、麹を作る麹室と呼ばれる部屋に他人を入れることはありません。色々な菌が持ち込まれると麹が出来ないという理由からです。

しかし、寺田本家では、この麹室の中に入らせてくれるのです。先代の著書に、「様々な菌が入って作り上げる」ということが書いてありました。「いい菌も悪い菌も相まって、発酵します。現代社会に似ているような気がします。悪い菌というのもないかもしれませんね。」と優さん。

仕込まれた酒は冬の寒い日に蔵の中で発酵します。毎日、毎晩かき混ぜて。単純作業で長時間続くこの作業の中から仕込み唄というものが生まれたそうです。

蔵の中に響く仕込み唄は感動的でした。酒にモーツァルトを聴かせるという話がありましたが、古くからのこの仕込み唄もひょっとしたら発酵に関係があるのかも。

 

神崎の町には、寺田本家と鍋店(なべだな)の2件の古い酒蔵があります。この2件が中心となって蔵祭りというイベントを年に1回春に開催しています。人口6000人の町に全国から5万人が集まるそうです。

そして蔵祭りは町役場も巻き込み、町おこしにつながります。

この日の夜には寺田本家の奥様であり、発酵料理研究家としてもご活躍の聡美さんの発酵料理がテーブルに並び、参加者と寺田本家の店主ご夫妻、杜氏、そして神崎町役場の方もいらっしゃってみんなで美味しい料理と寺田本家の自然酒がふるまわれ、とても楽しい、美味しい夕食となりました。

不思議だったのが、翌日に全然お酒が残らなかったこと。

それをご店主の寺田さんに言うと、「そうおっしゃる方がいらっしゃいますね。中には朝5時まで飲み続けた人もいて、さすがにその方はダウンしてましたが(笑)」

ツアー二日目 地域の生産者訪問〜発酵の里

 

翌日は、寺田本家の酒に使用する自然農法米を作っている農家さんを訪問。家族で移住されたことの大変だったことや良かったこと、住んでいらっしゃる古民家や循環というテーマのもとにメタンガスを作っていたり、それを調理やお風呂に使用したり、というお話も伺うことができました。

それから神崎の道の駅に移動。地元の店、町民、役場のみんなが一丸となって進めてきた道の駅計画がやっと実現したとのこと。「発酵の里」という道の駅です。

寺田本家さんを始め、町民の活動によって、近年、外からの移住者が少しずつ増えてきているとのこと。若い人が移住してきて、ある人は天然酵母のパン屋さん、ある人は豆腐屋さんと。週に一度「夕市」を使っていなかった公民館で開催しています。

無添加の惣菜や調味料、無農薬の野菜、お豆腐、天然酵母のパン、その横ではドリップコーヒーを入れている人がいたりと、地元のお年寄りもいらして若い人と楽しそうに会話をしたり、買い物をしたりする光景が見られました。

「うふふで発酵」という看板が寺田本家の蔵の前にあります。

発酵って面白い、幸せにつながる、という話がありました。そうなんです、神崎の寺田本家での二日間は何とも幸せな「うふふ」な2日間でありました。 

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