三島まで食べに行く価値ありのうなぎです。
鰻の稚魚の不漁で、鰻が不足している。三島の鰻屋「桜屋」も「U」も毎年値上げすべくかに苦労してるようです。
行った事はないが、大磯の「K」などHPを見ると完全予約制になってしまったそう。
うなぎがないので肝もとれない、ということで肝吸いが普通のお吸い物になっている店もあるようです。
で、食べられないとなると無性に食べたくなるのです。別に混んでいる土用の丑の近辺に鰻を食べに行かなくてもいいのに、やっぱり鰻屋さんに行きたい!食べたい!今日この頃です。
鰻で有名な三島の鰻屋の中でもトップに立つ「桜屋」のうな重。
静岡の三島に親戚がいて、子供の頃から夏に遊びに行くたびに食べていた桜屋のうなぎ。
子供心にここのうなぎが一番だと。他のうなぎとか食べたことないのに(苦笑)。
三島は水がきれい。富士山の雪解け水が三島の川に流れ注ぐのです。
「桜屋」では、まずうなぎをそのきれいな水に数日放ちます。よく言う「泥吐き」でしょうか。
泥をはかしたうなぎを蒸して焼きます。関東風です。
よく鰻屋で入れ物が重と丼とありますが、大概、重も丼も違いはありません。どちらも松竹梅の違いはうなぎの枚数。私はやっぱり鰻は塗りの御重で頂きたい派。
さあ、ではいよいよ桜屋さんの鰻。←この時点で当方ヨダレが、、、(笑)。
まずは店の前で名前を書きましょう。シーズンオフの平日でも並ぶことは必須です。売り切れで閉店です。大体4時頃には閉店でしょうか。
いつも店の外にはたくさんの人が待っていますが、入り口に立っている警備員兼受付係りの名物おじいさん、長年の勘と経験で上手にまとめてお客さんを裁くので大体30分も待てば入れます。
受付に名前を書いたら、脇の清水が流れる川に足を浸したり、並びの商店街をプチ散策したり。
さあ、いよいよ名前が呼ばれました。入店です。一階に椅子席、中二階、二階には広い座敷の間があります。
お茶が出されますが、是非お水を注文してみてください。雑味のない天然水の美味しいこと。美味しい水で煎れたお茶ももちろん美味しい。
鰻屋というのは注文を受けてから捌いて蒸して焼くので1時間くらいは待つのが普通ですが、ここ「桜屋」は次から次と捌く、蒸す、焼く、米を炊く、と長年の経験と勘で作っていくので、注文して15分ほどで運ばれます。
蓋を開けるとふっくらした大きな鰻がつやつやしたタレにつけられ、香ばしい香りを放ちます。
隣の席も前の席も蓋を開けた瞬間、どよめきが、、、。(笑)
さあ、熱々に早速箸を入れたいところですが、ぐっと我慢、山椒をお忘れなく。
こちらの山椒、とにかく色も緑が濃く、香りもとても立つ山椒です。かけすぎにはご注意!舌がピリピリになりますよ。
ではいただきましょう。ふわふわの鰻に箸をサクッと入れつやつやのご飯と一緒に口に運ぶ。
そう米も美味しい!そしていつもご飯が炊きたての熱々なのもこちらの特徴。
鰻の香ばしい香りと山椒の香りが鼻を抜け、柔らかいうなぎとご飯の食感、甘すぎず、辛すぎずのタレの加減、、、。重箱の隅から縦横と几帳面に食べ進みます。普段大雑把な私ですが、この時ばかりは几帳面。
一緒に出される肝吸いがこれまた格別。濃い鰻の味を邪魔しない薄味で肝の出汁が効いています。
そして漬物も絶品。
ああ〜、体中からほぐれていく感じが。これぞ至福の時と言えるのでしょうね。
食べに行かなきゃ!!