小湊線 月崎駅はジブリの森に迷い込んだよう。


小湊線 月崎駅


 

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千葉県夷隅郡(いすみぐん)大多喜町近くを通る小湊線は単線の小さな電車です。

秋には紅葉を見に多くの観光客が訪れる養老渓谷駅の2つ先の駅、「月崎」駅をご紹介します。

君津より久留里を抜けてだんだん山奥に入ります。道路沿いに線路も見えません。案内もなく、ちょっと開けた場所が道沿いにあるなと思ったら、その奥にひっそりと小さな駅舎とその前に広場がありました。

1時間に1本あるかないかの時刻表。小さなひなびた駅舎には木の看板。でも無垢の一枚板の看板が趣があります。

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駅舎の横に不思議な建物があります。

植物に覆われた古い家屋。

駅舎も小さくて可愛ければ、この植物で覆われた建物はまさにジブリの世界の建物のようにそこに佇んでいます。ワクワクしながら近づくと、空いた引き戸の中に人影が。

「見せていただいてもいいですか?」と伺うと「どうぞどうぞ」と迎えてくださり、説明もしてくださいました。

こちらはかつて駅員が宿泊していた場所とのこと。

その古い駅員宿直所を地元のボランティアの人たちが管理保存しているそうです。

周りの植物は地元の若い人たちで植え付けたそう。屋根から水が流れるようになっています。まさにエコロジー。

 

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中に入ると相当古い建物と思われますが駅員が使用していた時のまま。土間があって、4畳ほどの畳の小上がり。まるで映画に出てきそうです。

 

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はい、映画に使われました。

「夏美のホタル」。主演の有村架純さんと小林薫さんのシーンで使われたところだそうです。

 

ロケで作り込んだものではなく、地元ボランティアさんが保存しているこの建物は一見の価値ありです。

横にはなにやら不思議な公衆トイレもありました。

話しているうちに電車が来ました。1時間に1本あるかないかの電車です。出会えてラッキー!

平日の昼です。学生が数人乗っていました。

とてもとても不思議で可愛い月崎駅。里山の中にひっそりと静かに佇み、今も昔も土地の人の足となっている大事な駅です。

かつては市原に産業があり、雇用もあったので、家もあり、生活する人たちの重要な交通手段であった月崎駅。今は過疎の集落になってしまいましたが、それでも住民のために走り続ける電車です。

近年は養老渓谷など沿線に観光スポットがあるので、観光で訪れる人たちも増えてきたようです。 

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